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ブライダルジュエリー
 七つの謎
 日本の真珠
 どうしてもダイヤ
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石そのもの
プチ暴露ネタ
ブランド考
 
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最近でこそ、あまりとらわれないというカップルも増えてきましたが、まだまだ親たちの要望はあるみたい。親世代が刷り込まれてますからねぇ・・・・・
 
 
ブライダルジュエリーというと
結婚指輪(夫から妻 妻から夫へ)、婚約指輪(妻となるであろう人へ)
「婚約指輪は給料の3ヶ月分」というのはなぜだろう・・・の謎。
マスターがすすめる婚約指輪。
そしていよいよ手に入れるためのノウハウ、結婚指輪の買い方まで。

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結婚がきまった時、 男性が女性にダイヤモンドのリングを贈るものだと
多くの人が思っている、そもそも何故でしょう??

その答えはカンタン、
バレンタインやホワイトデーと同じでその関係業界の"販売戦略"にまんまと乗せられているのです。
とりわけ全世界のダイヤモンドの原石をほぼ支配してきたユダヤ系企業のD社が作り出したこの30年近くの販売戦略で、多くの人が思いこまされてしまったのです。映画館やテレビのCMでガンガン流しイメージを植え付け、「そうしなければいけない」かのような強迫観念を持たされてしまうのです。なんの根拠もなく売らんがためだけに、業者が作り出した風習など無視してもいっこうにかまわないのです。
けれども、このイメージ戦略が日本において大成功をおさめたものですから、これから結婚する二人にとって、とんでもない頭痛のたねになるケースも多いのです。この項目もふくめ七つの不思議を読んだ上で、じっくりと悩みましょう!
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どこからともなく流れてきてあなたの頭に住みついてしまった、
あの”悪魔のささやき” 「給料の3ヶ月分がめやすです。」のめやすの根拠は?

「給料の3ヶ月分」というこのコピーも、あのコマーシャルによって多くの日本人の記憶に植え付けられ続け ています。
本来、個人的な予算のこと、別に1ヶ月分だろうが6ヶ月分だろうが大きなお世話なのです!でもちょっと、自分の心に問いかけてみましょう。男性のあなたは、婚約者の彼女と一緒にダイヤの指輪を選びに喜々として宝石店に行きますか?そこまでする 男性は逆にごく希ではないかと思っているでしょう。 宝飾品とは普段縁のないごく普通の男性だったら「宝石店」に行くだけでかなりとまどうものです。
そう!「給料の3ヶ月分」とは多くのそういう普通の男性の行きがかり上、買わざるをえないものへの「あきらめのキーワード」です。(注:贈る気持ちをくさす意味ではありませんからね。)
まず、30年近く前にD社がこの作戦を始めるにあたって、日本人の経済環境や消費動向等々綿密かつ徹底的に、マーケティング会社や広告代理店を使い分析。その結果、結婚する20代〜30代の男性が、
楽々ではないけれど、えーい、彼女のためなら少し無理しても出せる金額がこれだ!!
とはじき出したものが、その男性の「給料の3ヶ月分」です。
そしてあらゆるメディアでコマーシャルを展開し現在に至り、その年間広告宣伝予算は推定数十億円。ダイヤの婚約指輪自体の金額が具体的にいくらいくらと出てこないのが、この”悪魔のささやき”のアクマたるゆえん、凄〜いところ。
でしょう?給料が安ければそれなりに良し。そこに親の心情(家同士の事情とか・・・)もからんできて予算に上乗せしてもらえば、まあまあのリングが売れて良し。高給取りなら、なおさら高額のリングが売れるから大いに良しの訳。
贈る方も贈られる方もこの「3ヶ月分」の線引きで落ち着き、戦略にまんまとのせられているのです。
いつの間にか、売り手の術中にはまっている・・・・怖いでしょう?
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そして最大の不思議 どうしてダイヤの婚約指輪を給料の3ヶ月分のお金で、買うものだと思わせられたのか?
なぜダイヤモンドでなきゃいけないんだぁ?!

売り手側が、メチャクチャに資金をつぎこみコマーシャルを展開して男性にやっと給料の3ヶ月分の予算を出させても、他の宝石を選ばれてしまったらパァで、絶対にダイヤモンドを買ってもらわなくては意味が無いからです。
この戦略を始める頃D社は全世界のダイヤの取引において、ほぼ90%近いシェアーを持っていました。 ところが旧ソビエトでダイヤの大きな鉱脈が発見され、ザクザクと小粒のダイヤを主に掘り出し始めました。 さあ一大事このままだと、D社のコントロールの効かないダイヤが大量に、世界のマーケットに流れ出す事になり、今までのようにダイヤの価格を支配できなくなり、また価格も下がってしまいます。
もう必死の交渉の結果なんとかほぼ全部買い取ることになりヤレヤレです。しかし買ったのはいいが売らなくては在庫がどんどんふくらんでしまいます。そこでひねりだした作戦が全世界で結婚する男性をターゲットにし、ダイヤのリングを売りつけようという、「世界的大キャンペーン」。
その一環として日本で、「婚約指輪を3ヶ月分の給料で買いましょう」となったのです。
0.3〜0.5ct前後のダイヤがこうして大量に日本にながれこんできました。これこそまさにどんどん売りさばきたい、小粒のダイヤです。
日本はいまでも世界で一、二を争うダイヤの輸入国ですが、「ケシ粒の様なメレーダイヤ」や「1ct以下の小粒の石」がほとんどで、大きい石はあまり多くはありません。まんまと戦術にはまった日本人は業界をあげてせっせ、せっせと小粒ダイヤを買い続けてきたのです。

さてD社のコピーの一つ<ダイヤモンドは永遠の輝き>と言うのがありますが、これにも販売上非常に深い意味付けがしてあるのです。さ〜てこれの意味するところ、 「結婚当時の心のときめき・輝ける記念のダイヤは手放す事無くいつまでも持ち続けましょう、先々もっと大きいダイヤを買うことがあってもね。」と言うことなのですよじつは・・・。 007シリーズのタイトル「ダイヤモンドは永遠に」もこの戦略にタイアップしたものです。
つまり、今後もし大きいダイヤを買うときに前の小さいダイヤを手放されると、莫大な金と手間をかけて売りさばいたダイヤがまた市場に戻ってきてしまい、市場価格が下がってしまうからです。どうしてか。
中古車や古着はいずれボロボロになって市場から退場していきます。その点ダイヤは鉱物的性質から叩き潰しでもしない限り、リングの枠さえ替えれば即新品に早変わりして何度でも市場にリターン可能な訳で、石(ダイヤ)を売る側にとっては困った商品なのです。
とにかく「タンスのこやし」でもなんでもいいから手放さず、そしてもっと別のダイヤを買いましょうということなんです。他にも色々手の込んだ作戦を展開しています。
結婚10周年記念に10個のダイヤが付いたリングを贈りましょうというもの。
けれども、結婚して10年というのは、子供が生まれていたり、住宅ローンをかかえていたりと、ダイヤモンドどころではない人の方が多いんじゃないでしょうか、あんまりうまくいってないみたいです。 この作戦は小粒ダイヤを10個まとめて売っちゃいたいってことです。
あとは熟年の男性に、貴方の奥様の長年の労に報いるために1ct以上のダイヤを贈りましょう、というのもやってますがこちらもパッとしない。
やはり婚約指輪以上にブレーク(刷り込み)していないようです。D社の広告は表向きは男に向かってささやきかけるものばかりですが、実は女性にも、
貴女達は、結婚の時は給料の3ヶ月分のダイヤを〜、また結婚10周年にはスイートテンダイヤを〜、そしてご主人が退職金をもらったら1ct位のダイヤを買ってもらうのは当たり前・当然なんですよ〜。
って、ささやきかけているのです。そしてコマーシャルと奥様の視線が相乗効果となって、日夜ご主人にプレッシャーをかけ続けていくのです。
最近のコマーシャルでは女優のF・Eさんがどうやら婚約リングらしきダイヤをつけてキャッキャッと嬉しがっているシリーズやってますが、こわいですね、私は。だって、あのダイヤかなりデカイ石ですから、彼女があのコマーシャルを見ている様でしたら、絶対に見たこと無いとトボケましょう。
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何故、似たようなデザインの立爪リングばっかりだったのか?

さすがに最近はデザインのバリエーションもふえてきましたが、まだまだ立て爪の系統が多い。
宝石店にいくと「シンプルなデザインのほうがダイヤが引き立ちます」などと、もっともらしく言われるとついその気になってしまいますが、これはセールストーク、売り手側の都合です。
これまでの売り方は、あらかじめリングの枠にダイヤを留めてショーケースに並べていますが、この方法でデザインのバリエーションを増やすと、ダイヤの大小・グレードの違いと合わせて在庫が膨大になってしまい売り手側の大変な負担になります。それで、立て爪一辺倒のデザインに偏るのです。

日本の宝飾品業界は他のことも含めて今まで、あまりにも買い手の立場というものが無視されてきました。立爪のつめをダイヤとのバランスも考えず大きくして少しでも石が大きく見えるようにとか、こざかしい事を色々やってきました。
▼その弊害1
同年代の女性が集まる結婚式の披露宴など華やかなパーティで、ここぞとばかりにダイヤのリングを着けていくと、考えることは同じでそこここにダイヤのリングの女性が。皆さん、ほとんど似たようなデザインなので、後はダイヤの大きさ勝負になってしまいます。
誰だって潜在意識では大きいほうがいい、と思っていますから同じ様な大きさのが周りにけっこういたり、身近に明らかに自分のより大きいのを持っている人がいると、だんだん外に着けて行かなくなり、やがてタンスのこやしになります。
▼その弊害2
何よりも立爪を避ける訳は、そのバランスの悪さです。
指のサイズに合っていてもすぐクルッと回ってしまいますのでつけづらく、そしてもっと問題なのは立爪は凶器になることです。飛び出した形と角張った爪でストッキングはもとより自分の手までもひっかいたり、子供特に赤ちゃんがいると、もう危なくてつけられません。
余談ですが、あるご夫婦が些細なことからケンカが始まり、しだいに興奮してつかみ合いになってしまい奥さんがダンナさんをに平手打ちイッパツ。するとだんなさんのほっぺたがスパッと切れてしまいました。つかみ合った時にリングが手のひら側に回ってしまっているのに気が付かなかったそうです。そのすぐ後で別のデザインのリング枠に替えられました。
危険 です。皆さん立爪系のデザインはやめましょう。
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婚約指輪はダイヤ以外の宝石ではだめなんでしょうか?
そんなことは全くありません。

本来、相手の女性が本当に好きな宝石を選ぶべきでしょう。
けれど思わぬところからダイヤにしなさいというプレッシャーがかかってくる事があります。と言うのはいやなことですが今や全国に婚約指輪→ダイヤモンド→3ヶ月分がはびこってしまい、老若男女を問わずそういうものだと言う思いこみが、全国的に広く定着しています。大変、残念なことです。
私もお客様と接していて何度もでっくわした状況なのですが、
ある時若い二人に婚約指輪の相談を受けました。あまり予算はないけれど彼女の一番好きな宝石でシンプルなデザインのリングにしたいということで、宝石はルビーでリング枠はk18の既成品キャストの中から選ぶ事にしました。
そして予算に合わせたルビーの手配を始めた時に男性から電話があり、「結婚できなくなりそうだ」というのです。話を聞いてみると彼女の両親がk18ルビーのリングが婚約指輪と聞き、「ダイヤモンドじゃなくて、そんな安物をよこすやつとは結婚させない」と怒りだしたと言うのです。ルビーは安物という認識しかないのです。 結局は婚約者の女性がはっきりと、本当に自分が好きな宝石はダイヤではなくルビーであること、デザインはセミオーダーでルビーも好みの石を選んでセッティングする事を説明して、やっと両親を納得させたということでした。
事ほどさように”ダイヤの呪縛”はあまねく広く行き渡っているのです。
この例のように当人たちが満足しているのに、チャチャを入れてくる多くの人たちに共通のファクターとして、宝石のなかでダイヤモンドが一番優れた石だというバカげた思いこみ・無知が、蔓延していることです。
宝石の価値を定量的に比較はできませんが、希少性から見れば良質なルビーやエメラルド・アレキサンドライト・キャッツアイ等、ダイヤよりもはるかに高価な宝石はいっぱい有ります。
大事なことは、相手の女性が本当に好きな宝石を選ぶことです。本人がきれいだな・美しいなと感じた石がその人にとって一番相性の良い製品なのです。もちろん、ダイヤモンドも選択肢のひとつなのは言うまでもありませんが。
皆さん立爪系のデザインはやめましょう
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何故有名(ブランド)店なのでしょう? これは残念ながら一理あります。

まだ記憶に新しい<ココ山岡>のインチキ買い戻し事件、少し前には<ベルギーダイヤ>のダイヤを使ったマルチ商法と、宝石に関して悪い話があっても良い話は一つも無い状況では致し方ない面もあります。
そして確かに悪質な業者もいますので、宝石について勉強して良質な宝石を「少しでも安く手に入れてやろう」という人以外は、デパートや有名店で買えばまあひどいものを売りつけられるリスクは少ない理由から、有名店で購入するのもしょうがない状況です。 けれど研究してうまく良いものを手に入れた場合に比べて、三割前後は割高になるのを覚悟しておきましょう。
と言うことは同じ予算の金額ならば、少し研究して、少しよけいに時間をかけるとより大きいダイヤを手に入れる事ができます。
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「不思議ではない」まとめ

こうして見てくると、「nazo_6」以外は全て宝飾業界によって作り出されたイメージ(幻想)です。
婚約指輪とはダイヤモンドでなくても、立爪でもなく、3ヶ月分も出しても出さなくても、プラチナ900製でなくても、k18だろうが色石やパールであっても、いっこうにかまわないのです。もちろん全く渡さなくてもいいんです。
私が言いたいのは本人が主体性を持って選択してほしいと言うことです。 人生のすばらしい晴れやかな機会に贈られる幸せの象徴にもっとわがままをいってほしいのです。私はダイヤが嫌いなのではありません。むしろプロとしても宝石の好きな一個人としても、ダイヤモンドの魅力を十分に理解しています。
そしてすべての宝石がそれぞれに個性的な美しい魅力を持っているのです。 その美しさを愛するものとして、人々に強迫観念のようなイメージを植え付けてコントロールしようとしたり、販売促進に邁進しダイヤにあらずんば宝石にあらず、といったゆがんだ風潮を作り出したことに、我慢がならないのです。

でも「・・・やっぱり婚約指輪はダイヤモンド」のお2人に贈る、必読
★かしこい買い方アドバイス
 

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