ここまで地金の価格を比較してきたので、この価格差と一般の人々の思いこみをうまく使ったインチキ商法をご紹介しましょう。
通販でよくある何と1ct・何と2ctの例のやつを、チョイとコスト計算してみましょう。
リングの枠のキャスト制作費は何千本も作るので一本100円で、地金はスターリングシルバーで10グラム使ったとして185円、キュービックジルコニアはダイヤに比べればタダ同然ですから一応1000円として、合計1285円というところでしょうか。あくまでも仮の計算ですから、業者の方は元値はもっとやすいよ、と言うかもしれません。これを1万円で売るんですから、そうそうペンダントもおつけしてなんてやってますけど、アレも500円くらいですか、合わせて1785円売値が1万円ですから元値の五倍強で荒利が約8200円になります。もちろん雨あられとコマーシャルやってるのでそのコストは別としても、これってチョット変だと
思いませんか。
と言うことで昔から金と銀と言うように同等に近いイメージでとらえられがちですが、実際の価格はおどろく程の差があります。ちなみにk18(1グラム900円)で10グラムのリングを作るとして、他のコストを足さなくても9000円となり、とても1万円では売れません。
プラチナ900ならリングだけで軽く2万円を越えてしまいます。スターリングシルバーのプラチナ仕上げなんて言っていますが、プラチナなんてかけらも使っていません。単なるロジュームメッキです。キュービックジルコニアにしてもダイヤのイミテーションですから、ダイヤではないのにいかにもダイヤについで価値が有るような言い回しで、タダ同然の合成石をくっつけた製品です。
シルバーは貴金属ではないのです。
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